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第76回全国植樹祭にご臨場、併せて地方事情をご視察(愛媛県)

【令和8年5月17日(日)行幸啓2日目】

ご視察(愛媛県立とべ動物園(砥部町))

天皇皇后両陛下は、中国四国地方で最大規模の動物園である愛媛県立とべ動物園をご視察になりました。

始めにご覧になられたのは、日本で初めて人工哺育に成功したホッキョクグマのピースです。両陛下は、飼育員から人工哺育の苦労やピースの現在の体調などについて話をお聞きになりながら、その愛くるしい様子を間近でご覧になり、うれしく思われました。また同園をお発ちになる前には、担当した飼育員のご家族を交えてご懇談になり、ご家族でピースを育てた思い出などについて関心深くお聞きになりました。

飼育員からピースを育てた話をお聞きになる天皇皇后両陛下

両陛下は、以前、テレビで放映されたピースを育てた飼育員とそのご家族の番組をご覧になって以来、ピースと飼育員のご家族にお会いになりたいと思われていたことから、今回その思いが実現したことをお喜びになりました。

ホッキョクグマのピース

次に両陛下は、オランウータンのジェニファーとハヤトをご覧になりました。

同園では国際的な種の保存にも注力し、一昨年に愛媛県とインドネシアで締結した協定に基づいて、昨年12月にメスのジェニファーを迎え入れ、日本生まれのハヤトとのペアリングに取り組んでいます。

オランウータンをご覧になる天皇皇后両陛下
(写真:愛媛県)

両陛下は以前より、オランウータンの保護活動に関心をお寄せになられていて、同園の育成・繁殖技術による種の保存の取組の解説などをお聞きになりながら、人懐っこいオランウータンの様子をほほえましくお思いになりました。両陛下は、小動物の保護活動の取組が進むとともに、保護活動への理解が一層深まることを願っておられます。

オランウータンのジェニファー
(写真:愛媛県)

<愛媛県立とべ動物園>

昭和63年に開園し、中国四国地方で最大規模を誇る緑豊かな動物園。約17ヘクタールの敷地に、約150種640点の動物たちが飼育されています。同園は動物たちの生き生きとした行動を引き出す「行動展示」や生息地に分けて展示する「地理学展示」を導入し、自然の中で動物たちに出会うような体験を入園者に提供しています。

その後、両陛下は同園にて、ホッキョクグマを描いた作品をご覧になりました。

動物画家とそのご家族から、制作に当たっての様々な工夫や、画家としての活動を続ける上でのご家族や周囲の支援についてお聞きになり、温かな色遣いや優しい筆遣いにご感心になるとともに、今後の更なる活躍を願われました。

ホッキョクグマ作品をご覧になる天皇皇后両陛下
「飼育員を待つピースを描いた。」という説明を
お聞きになる天皇皇后両陛下
同じ画家が原画を制作した、同園正面ゲートの
砥部焼(とべやき)陶板モニュメント

第76回全国植樹祭式典ご臨席(愛媛県総合運動公園(松山市))

天皇皇后両陛下は、愛媛県総合運動公園で開催された第76回全国植樹祭式典にご臨席になりました。

松山市と砥部町にまたがる豊かな森林に囲まれた丘陵地で行われた式典で、天皇陛下はおことばをお述べになりました。

【天皇陛下のおことば】第76回全国植樹祭

第76回全国植樹祭式典にご臨席になる天皇皇后両陛下
おことばをお述べになる天皇陛下

天皇陛下は、スギ(無花粉)・クスノキ・クヌギをお手植え、クロマツ・ツブラジイの種をお手播きになり、皇后陛下は、ヒノキ(小花粉)・タチバナ・トキワバイカツツジをお手植え、ヤブツバキ・イロハモミジの種をお手播きになりました。

お手植えの鍬は、60年前の全国植樹祭で昭和天皇と香淳皇后がお使いになられた鍬の一部を、再利用して作られました
お手播きになる天皇皇后両陛下

両陛下は、お手植えとお手播きの介添えをした子どもたちや、式典の運営やアトラクションに関わった高校生・大学生の姿をご覧になり、このような活動を通じて、森林や緑を育てることの大切さが若い世代にも伝えられていくことを改めて願われました。

また、今回の大会テーマの「育てるけん 伊予の国から 緑の宝」が、高校生により、愛媛県が発祥といわれる書道パフォーマンスで大きく掲げられると、その出来栄えにご感心になりました。

高校生による書道パフォーマンスをご覧になる天皇皇后両陛下
書道パフォーマンス
式典会場入口付近に設置された記念オブジェ

ご視察(愛媛県産業技術研究所窯業技術センター(砥部町))

両陛下は、愛媛県産業技術研究所窯業技術センターをご訪問になりました。愛媛県の伝統工芸品に指定されている砥部焼(とべやき)や菊間瓦を制作している伝統工芸士から、それぞれの特徴、創作活動、工夫などをお聞きになり、伝統産業の維持・継承に敬意を表されるとともに、これまでの活動をお労いになりました。

伝統工芸士から砥部焼の説明をお聞きになる天皇皇后両陛下
薄胎(はくたい)という非常に薄い砥部焼

<愛媛県産業技術研究所窯業技術センター>

愛媛県の窯業を代表する「砥部焼」と「菊間瓦」の更なる振興を図るため、商品開発や技術開発を行っています。また、将来を担う人材の育成や窯業製品の情報発信にも取り組んでいます。