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愛子内親王殿下の主な式典におけるおことば

令和8年

  • 挨拶に先立ち、令和8年熊本地震及び令和8年8月千葉豪雨により亡くなられた方々に深く哀悼の意を表しますとともに、御遺族の皆様と被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。そして、連日の厳しい暑さの中、多くの方が避難生活を余儀なくされていることを案じています。被災地の復旧や復興が進み、平穏な日常が一日も早く戻ることを切に願っております。
     本日、第37回半導体物理国際会議の開会に当たり、多くの国と地域から参加された研究者や技術者を始めとする皆様と御一緒に、この開会式に出席できますことをうれしく思います。
     1947年にトランジスタが発明されて以来、急速な発展を遂げてきた半導体技術は、今や社会のあらゆるところで活用され、私たちの日々の暮らしや社会全般を支える不可欠なものとなっています。身近なところでは、自動車や航空機、パソコン、スマートフォン、LED照明など、そして、近年は人工知能(AI)を始めとする最新の科学技術へと、半導体の用途は更に拡大してきています。特に、高度な情報処理を必要とする情報通信分野や、効率的な電力の利用・管理が求められるエネルギー分野において、半導体技術はなくてはならない基盤を形成しています。
     今後、人工知能(AI)や通信技術の更なる発達により、半導体はますます重要な位置を占めるようになると考えられます。地球環境問題などに対応した持続可能な社会を実現し、また、人工知能(AI)を適切に活用することで人々の暮らしをより豊かにしていく上でも、半導体技術の果たすべき役割はますます大きなものになっていくことでしょう。
     そのような半導体技術の発展は、半導体物理学の地道な基礎研究によって支えられてきました。日本においても、ノーベル賞受賞にもつながる優れた基礎研究が積み重ねられ、世界の半導体技術の進展に貢献してきています。
     半導体物理学の発展に長年にわたり尽力されてきた世界各地の関係者の皆様の御努力に、心から敬意を表します。
     半導体物理国際会議は1950年に第1回が開催されて以来、半導体物理学における知見の蓄積と共有、並びに研究水準の向上に大きな役割を果たしてきました。
     この度の第37回半導体物理国際会議は、「未来社会のための半導体科学と技術の新たな地平」をテーマに開催されると伺っています。学術界及び産業界の研究者と技術者が一堂に会し、活発な議論を通じて、科学技術の進展やより良い社会の実現に向けた道筋が示されるとともに、分野や国境を越えた新たな協力関係が育まれることは、大変意義深いことと思います。また、次の世代を担う若い参加者の皆様にとっても、この会議での経験が、それぞれの歩みを進めていく上で実り多いものとなることを願っています。
     結びに、この会議が半導体物理学の一層の発展と、現代社会が直面する様々な課題に応える科学技術の進展につながることを祈念し、開会式に寄せる言葉といたします。

  • 挨拶に先立ちまして、令和8年熊本地震及び令和8年8月千葉豪雨、また、先日の台風第25号などの災害により亡くなられた方々に深く哀悼の意を表しますとともに、御遺族の皆様と被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。被災地の復旧や復興が進み、安心して暮らすことのできる日常が一日も早く戻ることを切に願いますとともに、被災された方々の医療・健康支援や被災地の復旧作業などに懸命に取り組まれている皆様に心から敬意を表します。
     本日、第36回世界医学検査学会の開催に当たり、多くの国と地域から参加された臨床検査の専門家や研究者を始めとする皆様と御一緒に、この開会式に出席できますことをうれしく思います。
     世界医学検査学会は、1954年に第1回が開催されて以来、世界中の臨床検査技師の学術交流や人的交流を進め、臨床検査の技術の発展と知識の向上を図ることにより、各国の医療に貢献されてきたと伺っております。本日お集まりの皆様を始め、全ての関係者の方々のこれまでの御努力に、深く敬意を表します。
     医療の現場では、病気を心配される患者さんに対し、迅速かつ正確な診断を行うことが必要とされます。その診断の重要な根拠の一つとなる臨床検査には、精度の高い結果を出すことが求められるものと思います。また、臨床検査は、血液や細胞などを検体とする検査や、心電図、超音波による検査など多岐にわたることに加え、医療の発展に伴い、検査の量や種類が増えると同時に、検査機器の高度化も進んでいると聞いております。それらに対応する新しい知識や技術の習得には多くの時間と努力を要することと思いますが、臨床検査技師の皆様の果たす役割がますます大きくなる中で、そのための研鑽(さん)を続けることの意義を感じます。
     この度の第36回世界医学検査学会のテーマは、経験豊富な臨床検査技師と未来を担う若手臨床検査技師、そして世界の臨床検査技師同士の連携が強化され、人と人との架け橋が育まれるとともに、本学会が情報を共有する場となり、世界の臨床検査にとって、未来へと繋がる大きな架け橋になることを願って決定されたと伺いました。このテーマにある「Bridge」には、いくつもの「架け橋」という意味が込められており、学会の各セッションは、知識と技術を伝承し、人々の交流を図ることにより、実りあるものとなることが期待されているとお聞きしています。また、展示会場には、近年の技術革新により開発された様々な検査機器が展示されており、最新の臨床検査技術についても理解を深められるものと伺っております。
     この学会が、参加された皆様一人一人にとって実り多いものとなり、各国で臨床検査に携わる方々の国際的な交流が深まるとともに、学会の成果が世界の医療の質の更なる向上につながることを願い、開会式に寄せる言葉といたします。